以前、自分が調べた範囲内で、ギフテッド教育が学べるアメリカの大学院いくつかを紹介しましたが、NAGC(全米ギフテッド協会)のサイトにリストが掲載されていることに気づきました。

University Services, Coursework, & Degree Programs in Gifted and Talented Education

ギフテッド教育は、大学でシングル・コースをとるなり、生涯教育(主に現役教師がスキルアップのため学ぶcertificateプログラム等)として勉強できますし、オンライン・プログラムも結構あります。

しかし専門的に学びたい、研究したい、となると大学院に進むことになり、『ギフテッド教育』という専攻(major)がある大学/学士プログラムは現時点ではないようです。

アリゾナ州立大学大学院など、完全にオンラインで学べる修士プログラムもいくつかあるため、諸事情で渡米できなくてもアメリカの大学院でギフテッド教育を専門的に学ぶことはできそうです。

参考までに (^^)




EGMブログにご訪問ありがとうございます。

11月中旬に National Association for Gifted Children(NAGC)のannual conventionがありました。

私は当然ながら参加していませんが、UConnのレンズーリ教授、リース教授など教授の方々はもちろん、博士課程の皆さんも発表していて、おぉ〜〜!と勝手に応援しておりました。

NAGCのコンベンションは、毎年ギフテッド/ギフテッド教育の(大御所&若手の)研究者が一斉に集まる一方で、ギフテッドの子を持つ家族やローカルのギフテッド・プログラムの教師、コーディネーターなど誰でも気軽に参加できるため、私も一度はぜひとも参加してみたいと思っています。

ちなみに(日本では全米天才児協会と意訳されることもある)NAGCの会員には誰でもなれますよ。。

年会費は必須ですが、ご興味ある方はコチラをどうぞ。

蛇足ながら息子の学校のギフテッド・プログラムの先生方もブースを構え、又、何やらプレゼンもされていたそうです。

そういえば私の今学期のコースのクラスメイト(=某州のローカルスクールのGATE teacher)も参加してきたそうですよ。

会場で、現在コース内で使用しているテキストの筆者かつUConn卒業者である教授にも「偶然会った!話してきた!」と興奮していました(笑)

ギフテッドの研究自体が比較的新しいためか、大御所の教授の方々(例えばUConnの教授の方々とハワード・ガードナー教授など)が普通に皆知り合いで、いまだに毎回びっくりしてしまいます。

「当時ジョーはこうこうこう主張していたけれどボブは当然それに意を唱えていて、どうのこうの・・・」などという教授のレクチャーを聞きながら

ジョーはレンズーリ教授だけど・・ボブ・・・・って誰だっけ??

と話半分に記憶の糸をたぐり寄せていたら、そのボブは普通にロバート・スタンバーグ教授だった、私の記憶の糸先には存在し得ない方だった、、、とか (^^;;

皆さん同世代なのですね。

まあそれはいいのですが、今回のコンベンションでは、映画『ギフテッド』の脚本家トム・フリン氏がスペシャル・ゲストとして招かれており、フリン氏の『ギフテッド』にまつわる話&裏話を、ギフテッド研究者の大御所である心理学者シルビア・リム教授(レジェンド!と誰かが呼んでいた。笑)が、対談形式で、専門家として解析されていました。

下記が↓フリン氏とリム教授の対談のFB動画です。

https://www.facebook.com/nagcgifted/videos/1524216810987270/

1時間半弱の長い対談でしたが、リム教授の専門家としての分析、解説が非常に面白く、私の今学期最後のプロジェクトにも大変役に立つ内容でした。

(このLIVEの存在を知らせてくれた友人へ。いつもありがとう。。)

時間のある方は(英語ですが)ぜひ!

対談は動画の10.00頃から始まります。

対談のなかでリム教授が指摘され、改めて「大事だな」と感じた点を以下に幾つか挙げたいと思いますが、映画を観たことが大前提となりますので、ご了承ください。

いよいよ日本公開です。

**********

【映画『ギフテッド』におけるリム教授のポイント】

メアリーは数学の超ギフテッドであるが、ギフテッドには “マイルドにギフテッド” からメアリーのように “超ギフテッド” まで、様々存在している。

メアリーのような超ギフテッド(PG/Profoundly Gifted)は、ギフテッド人口のなかでも数少ないが、存在する。

メアリーは数学のギフテッドだが、ギフテッドのなかには(数学や、ほか理系分野ではなく)文学のギフテッドや芸術のギフテッドなども同等に存在している。(映画でメアリーを数学のギフテッドにしたのは、フリン氏の家族のなかに数学のプロディジーがいるからだそう)

メアリーにも顕著に見られるように、ギフテッドは不均衡に成長していくのが特徴的だ。(例えばスクールバスのなかで いじめっ子に立ち向かい容赦なく怪我をさせてしまう箇所など、正義感が強い部分もさることながら、知的な部分が大学生以上に秀でているのに対して精神的に未熟というか、そこは実年齢相応というか・・・)

映画ではメアリーの叔父フランクと祖母エブリンが “メアリーの育て方” について対立するが、どちらの主張も間違ってはいない。

しかし、フランク、エブリン、どちらも極端に突っ走っており、実際の話であったらどちらの育て方も微妙である。

フランクも(メアリーの母である姉の死のトラウマから)「メアリーは子どもらしく普通に育てたい」と頑なになり過ぎているが、結局のところホームスクールで(教材を与えたのか実際に求められるまま教えたのかは不明だが)メアリーが微分積分まで習得できる環境を整えたのはフランク自身であり、そこにフランクの葛藤が見られる。

メアリーのように “学びたい子ども” のニーズを「子どもらしく育てたい」「普通に育てたい」からといった理由で無視するのは情動的にも絶対にいけない。先に先にと学んでいくのがメアリーにとっての “普通” なのだから。

この映画のなかでのベストな教育オプションは、メアリーの学校が勧め(フランクが拒否した)ギフテッド・スクールにメアリーを通わせることだった。ギフテッド・スクールはギフテッドのアカデミック・ニーズ、ソーシャル&エモーショナル・ニーズを理解している。フランクが望んでいた “同年代の友達ができる環境” もメアリーに与えることができた。不均衡に成長していくギフテッドの、いずれ巣立つときのための最適なソーシャル・トレーニングの場ともなり得た。ギフテッド・スクールはそのために存在している。

才能開花に執着するエブリンも、やはり数学の超ギフテッドだった娘(メアリーの母)を死に追いやってしまったほど極端だが、フランクのように「普通の子どもらしく育てたい」とメアリーの才能を極端に否定する育て方も(そのような家族に実際何度も遭遇してきたが)ギフテッドの子達を追い詰めてしまいかねない。

〜シルビア・リム教授と脚本家トム・フリン氏との対談より抜粋@NAGC2017〜





EGMブログにご訪問ありがとうございます。

大学院の課題をこなすのに必死で恐ろしいほど更新ができていませんが、今日は少し時間がとれたので、将来的にギフテッド/ギフテッド教育をアメリカで学びたいと考えている方々に、ギフテッドに関して研究できるアメリカの大学院を大雑把に紹介したいと思います。

私がいろいろ調べていた2015~2017年に出てきた情報のほとんどが修士か博士のプログラム、又は、大学の生涯教育や大学院がofferしている資格(certificate)でしたが・・・

この↑資格というのは、地元のギフテッド・プログラムの教員になりたい教師が、すでに取得している教員免許にプラスして持つための資格であることが多いように思います。

ギフテッド研究に関しては(やはり特殊な分野なようで)学べない大学院も結構あり、そこは注意して見なくてはいけないかなと思います。

ちなみに私が検討していた修士プログラム@大学院は以下の通りです。

コネチカット大学
パデュー大学
アリゾナ州立大学
北テキサス大学

前者2校は研究機関として成立していて、後者2校はオンラインのみで修士号が取れる修士プログラムです。

州ごとにギフテッド/ギフテッド教育を学べる大学がリストアップされているサイトもありますが、やはり修士や博士、資格プログラムが多いです。

Davidsonのデータベースにも記載されています。

ギフテッドの研究は(大学)機関によってアプローチが結構分かれているように思います。

"Special educationの中の一分野としてのgifted education" と分類している機関が多く、その場合は『教育学』又は『教育心理学』のdepartment/school/collegeにカテゴライズされています。

純粋に "ギフテッドのみの研究機関" を持つ大学院はアメリカでも少ない気がします。

宣伝みたいになってしまいますが、私が学んでいるコネチカット大学大学院はその数少ない大学院の一つで、独立したギフテッド教育の研究機関を持っています。

ただ、ギフテッドそのものを研究するのか、ギフテッド教育を研究するのかでもアプローチの仕方が違ってきて、コネチカット大学大学院では、ギフテッドの研究というよりは、レンズーリ教授陣の "個性と才能を見つけて伸ばすギフテッド教育" の研究に比重が置かれていると思います。

ギフテッド教育ではなくて、ギフテッドそのものの研究をしたいとなると、コネチカット大学大学院は違うかもしれません。

あるいは『心理学』で臨床(clinical)の道に進み、ギフテッド&2eの専門家を目指すという方法もあります。

しかしアメリカで臨床心理士になるには(とはいってもカリフォルニアしか調べていませんが)まず博士号まで取らねばならず、その後の心理士ライセンスの試験もとんでもなくハードだと聞きました。

研修期間も含めると、莫大な時間と費用がかかるため、主婦かつ母である私には不可能だ、、、とあきらめましたが、若い学生さんなら全然可能だと思います。

これはあくまで個人的な理由ですが、キャンパスで実際に学ぶ場合、私自身は保守的な州ではうまくやっていけないと経験上感じるため、2015~2017年に大学院を調べた際も、超保守的な州の大学機関は調べませんでした。

(オンライン学習のみなら保守的な州でも大丈夫だと思います。)

リベラルな州の大学機関となると、西海岸か東海岸、と かなり選択の幅が狭まってしまいますが、すでに人生を折り返し、老後を見据えている私の場合、将来万が一その州で長く研究することになっても精神的に大丈夫か、ということも考慮いたしました。

私はちらっとしか調べていませんが、アイオワ州やジョージア州、中西部や南部のどこかの州が、ギフテッド教育に力を入れていた(=お金もかけていた)と思います。

そういう州の大学機関では、ギフテッド教育に携わる者の養成にも熱心ではないかなと思います。

将来このギフテッド/ギフテッド教育分野に進みたい方々がいるのなら・・・と私が調べた範囲を雑に紹介してみましたが、なんらかの参考になれば幸いです。


【大学院での風景】

教授のレクチャー。

クラスメイトの発表。

メモをとる図。

夜は宿題@寮。




EGMブログにご訪問ありがとうございます。

1